風水上で悪い条件が揃ったマンションで暮らし、トラブルが多発した経験から注文住宅を建てるにあたり、風水を徹底的に考慮! 専門書も多く出版されていますが、その家その家に合ったアドバイスが欲しいと思い、お友達の風水師・愛新覚羅ゆうはん氏に家相鑑定を依頼。鑑定結果を反映し、NGポイントを排除して間取りを作った記録をまとめます。
風水とは、そもそもどんなものなのか
風水というとスピリチュアルなイメージがありますが、れっきとした環境学の学問の一種。中国で約4000年前に発祥し、「気」の力を利用して運気を活性化させるというのが風水の考え方です。活性化するためには、「良い気(旺気)」が入ってきやすいよう衣食住の環境を整えることと説いています。
日本の場合は賃貸や分譲マンションなど、決まった住環境があるためインテリアの色や置く物で風水を整えるのが多いかもしれません。
夫はまったくといっていいほど気にしないタチですが、先人の教えには意味があると思っている私。土地購入から、専門書と照らし合わせて障害がないか確認したほどです。
▲ こちらが参考にした本です
私が風水や家相に固執した理由
保有していたマンションは、実家の土地を相続する前の住まいとして購入したものでした。地域の物件価格を2000年に入ってからずっとウォッチしてきて最安値だったこと、駅から徒歩10分以内の条件をクリアしていたので将来的に売却にも有利に働くと見て即決していました。
ところが、購入して半年後に東日本大震災を経験。我が家は写真立てが倒れる程度でしたが、その後震災を引き金に会社の状況が大きく変化し、ストレスから鬱に。その後の転職先でも経験値が活かせず体調不良も続きました。
結局は自分でやりたい仕事をやろうと独立しましたが、たまたま友人を介して知り合った風水師をしている愛新覚羅氏の著作を献本いただき、読んでみると住んでいたマンションが風水上でよくないことのオンパレード!
家の真下が車の駐車場になっている構造だったり、坂の下の立地だったりと会社員時代に体調を度々崩していたのもコレが原因なのかも…と思ってしまいました。
次の家では失敗したくなくて、土地の購入から立地を彼女に相談。家の間取りも鑑定をしてもらい、問題のない家を作ることにしました。
鑑定を依頼した愛新覚羅ゆうはん先生のこと
縁あって仲良くさせてもらってはいますが、愛新覚羅ゆうはん先生は中国の最後の王朝・清の歴代皇帝の流れを汲む一族。しかも乾隆帝の血統で、中国の歴史好きには痺れるような家の方なんです。風水はもともと中国発祥の学問。皇家に伝わる考え方など、面白い話も多くあります。
これまでも仕事場を構える際にも、彼女のアドバイスを活かしてきました。彼女の風水で一番しっくりきた考え方が「住む上で快適かどうか」ということ。無理をして風水に当てはめると、現代の住宅では実現できないことも多々あります。
たとえば家のなかに本棚を並べる時、どうしても2つあるうちのひとつの出入り口を潰さないと入り切らない状況でした。風水では出入り口を塞ぐのはNG行為。どうしたものか聞いたところ「どうしても無理な場合はしょうがない!」とバッサリ。「快適じゃないなら無理しなくていいんだよ」と言い切る清々しさは、それまで忠実に守ろうとすると不自由さが背中合わせだった風水の考え方をガラリと変えてくれるものでした。
「自分にとって心地よいかどうかが風水上では大切」と考える先生のアドバイスが、私にはとても腹落ちしたのです。
鑑定を頼むタイミング
引いた図面を風水師の鑑定結果によって変更をしていると、進行を妨げてしまう恐れがありました。そこで、次のような流れをとることに。
- STEP
自分で希望の間取り図を作成
「こんな家がいい」というものを間取作成ソフトを使って作成
- STEP
風水師に鑑定依頼を出す
ソフトで作った間取図をもとに、鑑定依頼
- STEP
鑑定結果を元に、引いた図面を修正
設備の位置や構造など風水上の禁忌等、指摘を受けた箇所を修正
- STEP
建築士との打ち合わせ時に、引いた図面を持参
3で修正した間取図を持参し、打ち合わせ
- STEP
建築士に自作の間取図をベースに図面を引いてもらう
容積率や耐震構造などプロの目線を反映し、間取図を本作成
家の間取り図は「マイホームクラウド」という無料のWEBサービスを利用して作成しました。コツを掴んでしまえば、建築の知識がなくてもさくさくと作ることができました。
鑑定にあたって送ったもの
鑑定をしてもらうにあたり、次のものを一式メールで送りました。
- 土地の図面(敷地図)
- 「マイホームクラウド」で作った間取り図
- 界隈の住宅地図
- 土地の周囲の様子がわかる写真
- 住所
- 隔角殺に相当するであろう、向かいの建物の写真
図面や住宅地図は、不動産会社からもらったものをスキャンしました。土地の写真は現地に行ったときに撮っておいたもの、それと予め書籍で読んだ風水で凶殺とされる 隔角殺(かくかくさつ)ではないかと思った、向かい合う建物の写真です。
隔角殺とは、向かいの家のカドなど鋭利なものが家に向いていること。向かいの家のアパートが道路に対して斜めに並んでいて、家の玄関になるあたりにカドが向いてしまっていたのです。土地の見学をした際に撮っておいた写真を送りました。
図面上で指摘されたこと
これが作成した間取り図。中庭を作って採光性を高めたり、お風呂に入りながら中庭が見れたらいいなと思っていました。テレビの裏を収納スペースにしたり、憧れのL字キッチンを反映してみたり。
ほどなくして、愛新覚羅氏からメールで鑑定結果が届きました。いくつか指摘されたこととアドバイスは次のとおり。
良い点
- 駅からも近く、近くの神社や学校と条件がとてもいい。将来的にも売れそう!
- 1000年前の古地図で見ると海の底ではなく地盤もそこそこ。土地の気はいい
改善点
- 3階の吹き抜けはやめておきましょう。家の中心に穴があるのは絶対ダメ
- 階段下のトイレはよくない
- 水回りはできるだけ集中。2階と3階にあるトイレの位置は同じ位置に
- 階段上がってすぐにキッチンのコンロがあるとイライラやトラブル増。仕切や壁を作って
そのほかのアドバイス
- 1階の玄関の裏鬼門から洗面所の鬼門にかけて、間に観葉植物があるといい
- 家の中心には何にもないことが条件なので、家具などもできるだけ置かない
- 水場のほとんどが北東寄りになっている。明るく換気よくすることを心がければ問題ない
気になっていた隔角殺。これについてはアパートにむけて同じように鋭角をだすか、八卦鏡で対策をすればよいとのアドバイスが。せっかく綺麗な四角の間取りだから角をだすのは憚れるので、壁一枚建てたり八卦鏡をぶら下げたり、グリーン系の観葉植物を置いて悪い気を吸ってもらうようにとのことでした。
鑑定を受けてからやること
そして鑑定結果と改善のアドバイスを受けて、再度図面を修正してから設計士との打ち合わせに臨みました。設計士との打ち合わせで決めた図面をもとに風水鑑定を受ける方法もありますが、「風水上でよくないそうなので、東にこの部屋を移動させたい」などといっても、人によっては嫌がられる可能性もあるなと。そのため、先に鑑定を済ませ、風水上で難がない間取図を我が家の希望案として設計士にレビューしたのでした。
我が家の場合は準防火地域なので色々と制限も多く、当初の図面どおりとはいきませんでしたが設計士と3回の打ち合わせと修正を経て間取りが完成しました。
完成した間取り図を再度、愛新覚羅氏にチェックしてもらいましたが「素晴らしくいいね」と、褒めてもらえました! 新しく暮らす家は、自分や家族にとって運気のよい家となるといいなと改めて。以下の公式サイトで鑑定してもらった内容を鑑定事例紹介として公開されています。
買ったマンションで過ごした10年間は、振り返るとキツいことが多かったので念には念を入れての診断でした。診断は彼女の公式サイトからも申し込めるので、ぜひ気になる人は依頼してみてください。